2026年2月18日水曜日

2026.2.18有給消化な休日  疎林でテッテレー

 自分で言うのも何ですが、ワタシ勤勉に働いている平均的サラリーマン。
風邪で休むこともなく、有給を一日も使わないまま日々通勤して今日に至る。
事務職で中間管理職なのもあってか、何かと周囲の都合に気遣っていると、自由に休暇を使うタイミングを逃して、そのままになっちゃうんですよね。
とは言え、この冬の閑散期を逃すとホントに休めなくなっちゃうので、流石に今シーズンはリアルに休暇を取らせてもらいますよ。
ホントなら天気と雪のコンディションが良い時に合わせて、直前に休みを取りたいけど、立場上そうは行かず、職場への影響が少ない日を選択したのが今日なのです。

本日の天候は、徐々に曇って来て、午後にかけて気温が上がり、風が強くなってその後は風雪予報だ。
なかなか悩ましい。
午前中は高曇りから曇り。プラス気温の影響を受けない標高500m以上から入山が出来る近郊の疎林を選択。

クラウドベースも考慮しつつ、視界を確保できる斜面で遊びました。
昨夜から弱いながらも雪雲が通り、このエリアでは10~20cmの降雪もあり、疎林には上質な雪が溜まっていた。

今回はテレで来てみましたが、いつもなら雪が溜まっているオープンバーンは、前線に吹き込む南風が当たり、やや雪が飛ばされていた感じで難しかった。
このくらいの斜面なら、アルペン板じゃ物足りないと思ってテレにしたけど、チョットでも難しくなると全然滑れなくなっちゃうのもテレ。
このままだとモヤモヤするので、疎林へ移動して、柔らかい雪の上で何本か登り返して遊んでスッキリ。
少しだけテレターンが出来たので、なんとか満たされて満足。
さて、天気が悪くなる前に下山しましょ。

2026年2月14日土曜日

2026.2.14狩場山北斜面スキー滑走

 先週に続き、今週末も晴れ予報がやってきた。
厳冬期の狩場山のビック斜面を滑ってみたい、それも北斜面を。
以前に、春とか3月に滑った事はあったけど、その時はガリガリだったりして、満足していませんでした。


そんな思いから、2月ならどうかと再訪してみました。
以前から、考えていたルートで、贅沢にこのエリアを回してみたい。


今回は、早朝4時に入山。
標高33mの麓から森の中を登ってゆく。

空は雲もなく晴れている。
朝焼けも綺麗だ。
山の上は気温が低く、雪もサラサラだ。
前日から風が強く、影響がありあり。
樹林帯を抜けると、パックぎみになってきた。
硬い雪にも慣れてきたので、このくらいは柔らかいうちに入る。
やっぱり上手なひとは、どんな雪質でも上手に滑る。
ワタシもそんな人になりたい。

東狩場の横を通り過ぎ、稜線伝いに狩場山を目指す。
完璧なピーカン。
テンションが上がる。
今回は、東側のパウダー面ツル斜面に用はない。

9時半ころ、ピークに到着。
稜線の風は強い。

北斜面のシュートは硬かった。
ウインドスラブによる雪崩に注意しながら滑走した。
シュート部はガリガリしていて、ピリリと緊張感を楽しんだ。
下部は雪が柔らかく、最後は緊張から解放されボトムへ滑り込んだ。

谷の底から見たパノラマは最高だった。
谷の中は天国の様に穏やか。
ここから見上げた眺めは、中々見る事が出来ないので、贅沢な気分でした。
色々と発見もあり、宿題も増えちゃいました。

貸し切り、独り占めの時間を満喫した後は、フモンナイ岳の方へ登り返し。
おまけの東斜面を滑って下山。
気温が上がってきていたので、斜面はデブリだらけでした。

麓まで降りると、春の陽気。
往復21km。
奥深い山の中まで行き、どっぷりと厳冬期の狩場山に浸かった一日。
心が満たされました。
午後2時下山。
ニペと比べたら、全然楽ちんでした。

2026年2月11日水曜日

2026.2.11里山の疎林でテレマークスキー

 2月の寒波も落ち着き、湿った雪が市街地で降るようになってしまった。
自宅を出発する時は気温はプラス1℃。
降水量の割には積雪は増えていない。
でも、山の上ではどうか。


少し標高を上げれば、まだまだ生きたパウダーを楽しめる。
天気も良くないし、近郊の疎林でアラマンと遊ぶことに。
ここ最近の滑走で、テレのコツが少し掴めてきたような気がしてきた。
別に上達している訳ではないけど、楽しく滑れるようになってきた感じ。

そして、なんと今回から新しい板でやってきたアラマン。
ワタシの大のお気に入りアルペン板と同じAK121を購入、更にテレビンをセットしているではないか。
愛用しているから言えるけど、本当にとても乗りやすい板なのだ。
果たしてテレだと、その乗り味は如何に。
インプレッションが楽しみだ。

登っているうちに、天候も回復傾向。
クラウドベースが上がってきて、滑走斜面の視界は大丈夫そうだ。

このエリアはすんばらしい疎林だらけ。
斜度もテレには丁度良い。

とても良い感じのパウダーが溜まっていました。
程よい抵抗感で、ワタシでも気持ち良いテレターンが出来るナイスコンディション。

滑り終え、アラマンもAK121を繰り返し大絶賛!
テレでもそんなに良い板だなんて、もう一本テレ用に欲しくなっちゃうじゃないか。

さらに今日のアラマンは、キャンディッドさんが乗り移ったのか、ナチュラルヒットもキメていましたよ。
とにかく楽しいテレツアーでした。

最近は日々、成長を感じる事が出来て、アラマンが言う「テレだと、これからも伸びしろがあるから楽しいんだよ。」と、言っている意味が少し分かってきた気がします。
感謝感謝の一日でした。

2026年2月8日日曜日

2026.2.8ニペソツ山 パパスライフ(Papa's Life)に想う

 ニペソツ山は私がエクストリームスキーの真似事を始めてから、北海道にある急峻な斜面をいろいろと探しているうちにこの山が気になりだして、ネット上の記録や友人の記録をいろいろと調べて、いつか私も滑ってみようと考えていた。


思い起こすと、私がニペソツ山に魅せられたのは、トマホーク氏の記録を目にしてから特にその想いが強くなったのだと思う。誰でも手軽に登って滑れる斜面ではなく独創的なエクストリームラインを刻み、また文字と写真だけの記録ではなくYouTubeに動画で記録が残されていた。
動画だと、写真の一部を切り取って良く見せたり、凄いところを滑ってみましたとか言ってテキストで盛って記す事は出来ない。(基本的に)フィクションではなくノンフィクションである事が重要なのだ。
上手く滑走出来なくても、動画で記録を残すことで、自分の滑走技術やスタイルを表現出来ることから、自分も記録はトップtoボトムの滑走動画を公開することに拘っている。

それからというもの、何度もこの山に挑み、滑走してきた。パウダーのデルタルンゼを滑走したものの、ピークを踏むことは出来ず、満足はしていなかった。
もちろん、自分のスキルが足りなかっただけであって、山に精通した技術がある方なら、厳冬期でも普通にピークハントを出来る山であり、滑走技術がある方からすれば、これぐらいの斜面で何故滑れないのかと思うかもしれない。
ただ、自分の中では一番難易度が高くて、簡単には滑らせてもらえない気難しくて気高い特別な山なのだ。
それだけに、失敗するたびにニペに対する想いが強くなっていったのです。

今までは、比較的機構が安定した3月に訪れていたが、その際にはピークの直下の100mが核心部で、カチンコチンに鏡面仕上げされたアイスにビビッてしまい敗退。
また違うときは南尾根からアタックするも、これもカチンコチンのナイフリッジと横風にビビり敗退。
単にクライミング系の技術が無いだけなのですけど。
そして今回、2月上旬なら、まだ暖気も入っていないし、長期に渡りウインドパックされピカピカに仕上げられる前で、ピーク付近のアイスの状態も少しは柔らかいかもしれないと思い、挑戦してみたのです。
(1月だと早すぎて、まだ雪が少ないため崖が埋まっていない確率が高い)
とにかく、一度厳冬期のピークを踏んで、滑りたい斜面を上から覗いて色々選択肢がある中で滑走してみたかった。

今回、ようやくその思いが叶った山行となった。
いつものように、AM0:00幌加ダムを出発。
出発時、気温はマイナス17℃だったが、林道を進むにつれマイナス22℃まで下がっていた。
このまま夜が明けるまで極寒の中をフル耐寒装備で進む。
林道の峠を越えたところで、ブーツのつま先が凍傷の兆しを感じたので、今回持参した「靴下用の甲に貼るカイロ」をスキーソックスに張り付ける。
温度設定が丁度よくほんのり温かい。これが無かったら、間違いなく凍傷になっていました。

ニペには色々と冬期のルートがあるが、今回は初心に戻り、林道と林業用作業道を繋ぎながら幌加川を詰めてデルタルンゼからピークを目指す。
真っ暗闇のなか平坦な森の中を歩くには、作業道を辿るほうがルートファインディングに時間を取られず、ペースを維持出来るので疲労が少ない。
いつもなら、四俣の渡渉から夜が明け周囲が明るくなって来ていたのだが、まだ2月上旬なので周囲は真っ暗闇。
四俣の半島部で、いつもの作業道を見つけるのに手間取り、少々時間のロスをしてしまった。
植林が進み、作業道の上に若い樹々が育ってきているのも原因だ。

幌加川源頭部に来ると、疎林になってくる。

マイナス22℃のナイトハイクは放射冷却も加わり、体を芯から冷やしていく。
ダラダラとした緩い登りは、心拍数が上がらず、どんどん体が冷えて眠気が襲ってくる。
寒くて眠くて、歩きながら何度か途中で寝落ちしそうになった。
この時は、久々に少しヤバいかな、と感じた。
デルタに取りついて、登り基調になると心拍数も上がり、体も温まってきて眠気からは解放された。

幌加川源頭を過ぎると、夜明け前の薄明かりで青白く聳え立つニペソツ山東壁が目の前に迫ってきた。
何度見てもこの山の威圧感は圧倒的すぎる。

風はなく静寂。今日はこの山に受け入れてもらえるのだろうか。
6時過ぎ。まだ夜は明けない。6時40分デルタの取りつきまで来たところでご来光。

山頂から徐々に、東壁が朝陽でピンクに染まっていく。
とても幻想的だ。

斜面を観察すると、デブリ痕は少なくデルタは綺麗だ。
その先の、ルンゼも荒れた感じはしない。
近接正面マジックのせいか、いつもより斜面は緩やかに見える。
今日は、想いを叶えることが出来そうな気がしてきた。
デルタルンゼの取りつきから見上げると、このルンゼも緩やかで短く感じた。

しかし、前日は爆風に吹かれており、雪面はウインドパックされている。
一見、綺麗に見えるが、雪面はハード系だ。
ここを滑るつもりは無いので、ジグを切って登る。
ルンゼを半分くらいまでシールで登りエッジが噛まなくなってきたところでツボ足に換装。
やっぱり急だなぁと思って見下ろすと、いつも通りの高度感。
そのまま稜線まで這い上がりアイゼンを装着。
ピークを見上げると、シュカブラが成長しているけど、直近に降った雪が張り付いて白い。
前回来たときは、ポールが刺さらないくらい硬くて、ピッケルが必要だった(その時はピッケルを持っていなくてこの時を機に購入)が、今回はポールも刺さるし大丈夫。
念願の厳冬期ピークを目指して、ステップを刻む。

ピークは無風、そして快晴。

何度もトライして、何度も断念した。
55歳の誕生日を目前にして、ようやく厳冬期の山頂に立つことが出来た。感無量。
この時期でも条件が良ければ、ピッケル無しで登れることがわかった。
前日の風で、斜面がウインドパックされていなければ、この上なく良いコンディション。
まず、目的のルンゼをのぞき込む。
やはり、下から眺めるのと、上から覗きこむのとでは全然印象が違う。
そして斜面がハードパックなので、この斜度では怖くて滑れない。
贅沢なんて言っていられないけど、もう少し雪が柔らかい時でないと私には無理だ。
何度も色々な角度から観察して思考を巡らせるが、滑落のイメージしか湧いてこない
やっぱり、今日はムリだ。
Bプランに変更しよう。
ドロップポイントは同じで、トマホークさんが滑走したパパスライフから分かれて、途中から左にデルタへ滑り込む感じで入るルンゼがある。
こちらはどうか。

山頂から細尾根を歩きドロップポイントへ移動したが、そこまで移動する時のリッジがカチコチで硬かった。
途中、裏側に滑落したら終わりかな、と思うくらいの怖い箇所もあった。
滑走準備をしてドロップポイントからのぞき込むと、上部は緩やかで滑れそうな斜度だった。
ここは初見なので、一気に滑らず、様子を見ながら滑り降りることにした。
まず、分岐のスパインまで滑り降り、ルンゼをのぞき込んで観察。
ノールの先は、たしか崖っぽくなっていたはず。
登っている途中で明るくなった時には、既にこの斜面が視野の陰に隠れていて崖を観察することが出来ていなかった。
途中まで滑り降りたとして、雪が繋がっていなくて、崖の手前で進退窮まり登り返すのもちょっとねぇ。

少し考えた上で、Cプランのパパスライフへ変更。
こちらは崖さえ繋がっていれば、何とかなる。
繋がっていなくても脇から巻くか、崖は高さが短いので飛び越えれば良いと考えていた。
途中まで滑り降り、脇から巻けるポイントで一度停止。
エスケープルートの観察をしてから、崖に向かう。
シュートが近づくと、どんどん落ち込んでいって吸い込まれそうな感じだ。
初見につき、ここも慎重にいく。
シュート部は雪が繋がっている。良かった。

ターンをする幅は無いので、ここはチョッカる。そのまま、ボトムへ向かって滑り込むイメージだ。
崖から下部は雪が柔らかくて、気持ち良いスピードでかっ飛ばす。実に爽快。
AプランにしてもBプランにしても、今日は失敗したらケガでは済まない、いや失敗する確率の方が高かった。
Cプランのパパスライフを選択したのには、今の自分に照らし合わせて考えてみると、色々な意味で合致していることがあり、今回はトマホークさんとの縁も感じた一本となりました。

何年もかけて攻略してきた、ニペは私にとって特別な山。
自分の自惚れと未熟さを自覚させてくれた唯一無二の山だ。
レジャーとは違った危険と隣り合わせの山行、自分の体力と滑走技術の限界を試す山行だ。
「滑れるところは登れる、登れるところは滑れる。」これが、簡単に通じない山。
ようやく、ピークに立つことが出来た。ひと区切りがついた感じでホッとしています。
ヘトヘトになるまで歩いて12時40分下山。達成感と脱力感で頭の中が真っ白だ。

もう暫く来ることは無いかなと、最初は思っていましたが、気持ちが落ち着いた今は、次回はトップtoボトムを、しかもノンストップで綺麗なラインを描いて滑走したい、という願望が湧いてきている。
あらためて考えると、自分の脳ミソは単純なのだ。